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院長の独断と偏見もちーたぁ、はいっちょりますばってん、許してつかーさい。



 まず、便秘とはどういう状態をいうのでしょうか?何日もトイレにいかなくても平気な人もいますし、一日いかないでも便秘になったという人もいます。一般的には、便が腸内に滞り、排便(便が出ること)が順調でない状態をさします。気をつけてほしいのは、毎日便が出るから、自分は便秘ではないという方!安心してはいけません。毎日排便があっても、少ししか出ないし、ぽろぽろした便しか出ない人は便秘の可能性大です。すっきりした排便感がないと腸の中に便が残っていると考えていいでしょう。
 
 便秘の原因はさまざまです。病気のために腸が細くなったり、薬のために便がでにくくなったりすることが原因となります。また、糖尿病の方や、脳血管障害(脳梗塞、脳出血)による後遺症がある人も便秘になりやすいようです。また、年を重ねるにつれ便が出にくくなったりしますし、運動不足、偏った食生活も原因になってきます。

 では、どうしたら便がすっきりでるのか?もちろん下剤を飲めば便は出ます。下剤には便の量を増やしやわらかくして、スムーズに便が出るようになる薬と、腸を刺激して排便を促す薬があります。自分の便が硬いならやわらかくするお薬を、腸の動きが悪いならば、刺激する薬を飲んでください。
 
☆☆☆☆☆ ここで注目 ☆☆☆☆☆

2005年にAmerican Journal of Gastroenterologyという雑誌に便秘について詳しく調べた論文がのりました。この論文では今までの便秘についての思い込みや常識をくつがえすような内容が書いてありました。

 まず論文の文頭に、

“大腸ほど、誤解され、中傷され、酷使されている臓器はない”
                     Sir Arthur Hurst, 1935

いやー、名文です。感心しました。こういうことを言ってみたいものです。
もちろん原文は英語ですので、これは私の訳です。
微妙に内容が違っていたらスミマセン。

では、論文の内容を簡単にご紹介します。

●    腸が長くても便秘の原因にはならない
●    食物繊維をあまり食べなくても、ずっと続く便秘の原因にはならない。
●    食物繊維をたくさん食べたら便秘が改善する人もいるが、多くの人には効果がない。
●    脱水による便秘の人には水を飲めば便秘はよくなるが、脱水がなければいくら水を飲んでも便秘はよくならない。
●    お年寄りの便秘は運動不足によるものがほとんど。運動すれば便秘は改善する。
●    腸を刺激する下剤は決められた量を飲んでおけば有害にはならない。長く飲んだら効きにくくなることもない。

ほかにもたくさんおもしろいことが書いてありましたが、興味があるかたは原文を読まれてください。

便秘で悩まれている方は、まず運動したらいかがでしょうか?走ると腸もよく動くことは医学的にも証明されています。
きちんと薬を調節し、日常生活でちょっとした運動を組み合わせていけば必ず便秘は改善していきます。毎日、快食快便で健やかな生活を送ってください。

“たかが便秘、されど便秘”



 潰瘍って何?とおもわれている方もいらっしゃるかもしれません。胃や十二指腸の表面をおおっている粘膜が剥がれ落ちた状態と考えてください。原因はヘリコバクター・ピロリ菌(欧米ではパイロリと発音しています)の感染がほとんどで、あとは解熱鎮痛剤などの薬が原因となります。症状は腹痛、吐き気などがあります。市販薬の胃酸を抑える薬を飲むと症状は良くなりますが、ピロリ菌がいると潰瘍は再発します。また、ピロリ菌の長期感染で胃がんになることもわかっています。症状がある方は薬でごまかさないで、内視鏡検査を受けられてください。

 ピロリ菌の検査は内視鏡検査が必要な①迅速ウレアーゼテスト、②培養、③顕微鏡検査と内視鏡検査の必要がない検査④呼気テスト、⑤血液、尿、便検査があります。潰瘍がある方はピロリ菌を殺す(除菌といいます)薬が保険適応になっています。抗菌薬と胃薬を1週間飲むと8-9割の方は除菌が成功しますが、たまに薬に抵抗性のあるピロリ菌がいます。このピロリ菌に対しては、胃の粘膜を取って培養し、効きやすい薬を調べることができます。また最初飲んだ薬と一緒に違う薬(メトロニダゾール)を飲むことで除菌の成功率が高まります。ほかにも漢方が効いたという報告もあります。

 ピロリ菌が関係している病気もわかってきました。胃・十二指腸潰瘍、胃がんのほかに胃過形成ポリープ、MALTリンパ腫、メネトリエ病、鉄欠乏性貧血、特発性血小板減少症、高脂血症などと関連があります。

 かくいう私もピロリ菌がいたので除菌しました(保険外)が、その後空腹感がでてきて、食欲も増しました。ピロリ菌がいると胃の粘膜が萎縮(胃の粘膜としての働きがなくなる)してきますので、早いうちにピロリ菌を退治しましょう。



 新しい項普通の人よりちょっと腸が敏感になっていて、下痢、便秘を繰り返したり、または下痢や便秘を交互に繰り返したりします。緊張したり、ストレスがたまったり、疲れた時に症状が悪くなりますが、休みの日には症状はやわらぎます。ちなみに私も緊張したらトイレに行きたくなります。この患者さんは大腸内視鏡検査をしても異常はありません。夜中におなかが痛くなることもないし、便に血が混じることもありません。
 原因はまだはっきりしていませんが、腸を動かすペースメーカーの細胞の異常かもしれないといわれています。便の量を調節して下痢・便秘を治すお薬がありますので、日常生活に支障がでるようなひどい方は病院にご相談ください。


 胃酸が食道に逆流するために、食道粘膜に障害がでる病気のことです。症状はげっぷ、胸やけ、のどの違和感、咳(時に喘息みたいな咳になります)、胸痛などがあります。

 おなかいっぱい食べる、早食い、食事が夜遅い、食べたらすぐに横になる、太っている、腰が曲がっている、食道と胃のつなぎ目のところがゆるくなっていて(食道裂孔ヘルニア)胃酸が逆流しやすくなっている、などの人がなりやすいと言われています。欧米では肥満の方にはこの逆流性食道炎がよくみられます。日本でも食生活の変化とともに肥満が増え、逆流性食道炎も増えてきたようです。

 バリウムを飲む検査ではこの食道の病変はわかりにくいので、内視鏡検査で診断するのが確実です。食道炎の程度が軽い人は、日常生活を改善することでずいぶんと良くなります。一番いいのは食べたら数時間は横にならないことです。食道炎の程度がひどい人は、胃酸分泌を抑える薬を長期間飲む必要があります。きちんと治療しないとの再発しやすいようです。



 食事の後から、気分が悪くなって、吐き気がして、おなかも痛くなり、下痢も出てきた。さてはさっき食べたものがあたったのではと考える人が多いのではないでしょうか?いやいや、食べてすぐに症状がでるのはヒ素(カレー事件で有名になりました)などの毒物と考えるべきです。いわゆる食中毒で多いのは早くても数時間でだいたいは数日前の食事が原因となります。原因として多いのはサルモネラ、腸炎ビブリオ、カンピロバクターです。

 サルモネラは卵やニワトリ、ウシ、ブタなどの肉が原因で、食べて8-48時間後に症状が出てきます。ほかにもペットのカメや犬、腸炎ビブリオは生の魚介類が原因となり、食後6-48時間後に症状がでてきます。夏の7-9月に多く発生します。特に肝臓が悪い人はこの菌にかかると、敗血症といって菌が全身にひろがってしまうので要注意です。カンピロバクターは調理不十分のニワトリの肉などが原因となり、食後2-6日で症状がでてきます。細菌の培養をしても原因菌がわからないこともあり、結局は何が原因かわからないこともよくあります。ほかにも病原性大腸菌(集団発生し、時に世間を騒がせます)、ブドウ球菌、ボツリヌスなどがあります。

 症状が軽ければ、乳酸菌などの整腸剤で構いませんが、症状がひどい時には抗菌薬を飲んだほうがいいでしょう。体から毒物を出すという考えから、基本的には下痢は止めないほうがいいとされています。下痢として体から水分がぬけますので脱水にならないように気をつけなくてはなりません。だからと言って、水をガブガブ飲めばいいわけではありません。市販されているスポーツドリンクは、糖分が多く、塩分が少ないのであまりお勧めできません。WHO(世界保健機構)お勧めは、1リットルの水に、塩5g、砂糖20g、重炭酸ナトリウム2.5g、塩化カリウム1.5gを入れるといいのですが、うわさではまずいらしいです。宣伝するわけではありませんが、最近発売された脱水を改善する目的のOS-1(オーエスワン、大塚製薬)は液体とゼリーがあり、比較的飲み(食べ)やすいと思います。

 食中毒になったときの食事は、消化のいい、刺激のない食事をとるようにしてください。食べられないときは無理して食べる必要はないのですが、くれぐれも脱水には気をつけてください。特に体力のない子供やお年寄りは注意が必要です。ちなみに欧米で推奨されているのは“BRAT”でB: Banana バナナ、R: Rice 米、A: Apple Sauce すったリンゴ、 T: Toast トーストです。牛乳は控えたほうがいいでしょう。



 大腸に原因不明の治りにくい潰瘍ができて、下痢・下血・腹痛といった症状がでてきます。特定疾患といって国が治療費を一部負担してくれる病気に指定されています。時に感染性腸炎(多くは食中毒)と似ていて間違われることがあります。

 飲み薬や肛門からいれるお薬があって病気のタイプによって使い分けます。悪さをしている白血球を取り除く治療法もあります。薬が効かないときは手術が必要になりますので、症状にあったきちんとした治療が必要です。長く炎症が続くと大腸癌になることも知られています。


 消化管全般(口から肛門まで)に治りにくく、再発しやすい粘膜のただれや潰瘍ができます。微熱が続く、おなかが張る、痛い、下痢をするなどの症状があります。若い人に多く発症し、痔になっていることがあります。クローンさんが見つけたのでこの名前がついています。英語ではCrohn`s disease(クローン氏の病気)と書きます。

 この病気も特定疾患ですが、潰瘍性大腸炎と違って潰瘍が深いために腸の形が変わったり、穴があいたりします。症状がひどい人は食事療法といって栄養ドリンクのような液体状の食事を毎日飲まなくてはいけません。まだ原因は明らかにされていませんがいろんな病因が複雑に関わっているようです。


 高齢の男性で飲酒、喫煙、塩辛いものが好きな人、胃を切除した人は食道癌になりやすいといわれています。最近ではお酒を飲むと顔が赤くなりやすい人も食道癌になりやすいことがわかってきました。また、耳鼻科領域の癌(のど、舌、口)になった人は食道癌も一緒に見つかることが多いようです。

 食道の粘膜は扁平上皮という粘膜でできており、この粘膜からでてくる癌を扁平上皮癌といいます。日本ではまだこの扁平上皮癌が多くみられますが、欧米では食道と胃の境からでる癌(バレット上皮癌)が半数を占めています。これからの日本でもバレット上皮癌が増えてくると思われます。

 内視鏡検査の進歩により小さな癌がたくさん見つかるようになりました。ルゴールという茶色の液を食道にふりかけると、癌の部分は白くぬけて見えます。先に説明したような癌になりやすい方は、このルゴールを使った検査を受けられることをお勧めします。

 小さい癌は内視鏡で切除することができますが、大きくなると外科的切除が必要になります。でも扁平上皮癌は放射線と抗がん剤の併用でかなりいい結果がでるようになっています。とにかく早期発見、早期治療が大切です。そのためにも定期的に内視鏡検査を受けることをお勧めします。検査する値段と手術する値段は段違いです。



 日本における癌による死亡率は肺がんに抜かれてしまいましたが、いまだに胃癌は多くみられます。癌の原因としてはピロリ菌が長く感染して胃の粘膜が萎縮(胃の粘膜の働きができなくなる)することが考えられています。塩辛い食べ物も胃癌に関係しているといわれています。緑茶を飲むと胃癌の予防になると一時期騒がれましたが、本当に効果があるというデータはありません。飲酒と食道癌は関連がありますが、胃癌との関係はあまりなさそうです。

 小さな癌は内視鏡検査で切除できます。最近では大きくても浅い癌(粘膜内にとどまっている癌)も内視鏡で切除できるようになりました。内視鏡切除後に再発しないように、癌の範囲、深さ、転移の有無の確認はきちんとしなくてはなりません。熟練した医師の診断能力と技術が要求されます。

 何度も申しますが、早期発見早期治療にこしたことはありません。人により癌になる危険性は違うので、内視鏡検査を受ける頻度も違います。一般的には1年から1年半の間隔で検査を受けられるとよいでしょう。



 日本では食事に含まれる脂肪が多くなってくるとともに、大腸癌も増えてきました。大腸癌は遺伝の影響もありますが、ほかにも高脂血症、糖尿病、胆のう切除後の人にも多いことがわかっています。逆に果物や穀物、野菜をとると大腸癌になりにくいという報告もありますが、関係ないという報告もあり、まだはっきりした見解は得られていません。また、アメリカ人は頭痛薬としてよくアスピリンを飲みますが、このアスピリンが大腸癌を減らすこともわかっています。
 
 大腸癌はポリープから癌になるタイプと大腸の粘膜から癌が出てくるタイプの2つが考えられています。ポリープを切ったら癌だったというのは前者のことです。一般には大きなポリープ(1cm以上)は切除したほうがいいといわれています。小さなポリープに関しては色、形から判断して、切除する必要があるか判断すればいいでしょう。
 
 家族に大腸癌やポリープのある方、糖尿病、高脂血症と言われている方は、おなかの症状がなくても大腸の検査を受けられることをお勧めします。大腸の検査は便に血がまじっているかどうかという検査ではなく、内視鏡検査を受けてください。便だけだと見落とされる可能性があります。

 大腸内視鏡検査は、おなかを空っぽにする必要がありますので、腸管洗浄剤という液体の薬2リットルを、ゆっくり時間をかけて飲んでもらいます。この薬がおいしくないので患者さんの評判はよろしくありません。トイレに5回以上いくと透明な水のような便になります。便に“つぶつぶ”がない状態になれば検査できる状態です。検査時間は10-30分程度です。おなかの手術をされた方や、やせた方は検査の時に少し痛いかもしれませんが、通常はおなかがごろごろする程度で終わります。 

 私も数回、大腸内視鏡検査を受けたことがあります。この検査のきついきつくないは、検査する先生の技術に大きく左右されます。身をもって体験したからこそいえることです。私のところはその点は大丈夫です。医院は筑前町という地方にありますが、遠路はるばる福岡市はもとより県外からも検査をうけにきていただく患者さんもいらっしゃいます。安心して検査を受けられてください。